卒業生からのメッセージ

養護教諭を目指す皆さんへ

和歌山県養護教諭(12期生Nさん)

●実際に養護教諭として働いてみて

着任した日のことは今でも鮮明に覚えていて、引継ぎの資料を見ながら、必死で健康診断の準備をしていました。養護教諭は、基本的に一人職です。前任の先生に何回も電話し、効率よく進むよう、毎日必死でした。今は、3年目になり、少し慣れてきたところです。
また養護教諭は、家族や友達関係で精神的にしんどい子など、さまざまな背景を抱える子たちと関わることが多いです。そのため、担任やカウンセラー、児童相談所の方など、様々な人とうまく連携をとることも大切で、日々情報共有を意識して働いています。大変なことや、悩むこともたくさんありますが、「先生と話しができて、元気出たから、頑張ってくる!」とか、「先生が手当てしてくれたから、元気になったよ!」など、子どもたちの一言一句に励まされ、やりがいを感じています。

●コロナ問題で苦労していること

新型コロナウイルスによる、今までとは違う「新しい生活」にみなさんも戸惑っていることと思います。実際に私の勤務している小学校でも、行事の中止や変更、授業スピードが速くなるなど、学校生活にはたくさんの変化がありました。今回のような感染症については完璧なマニュアルがなく、学校の規模や地域によって対応がバラバラなことも多いので、学校の実情に合わせて感染症対策をしていくのは、負担でした。
しかし、一方で、子どもたちが健康について深く考えてくれる機会は増えました。手洗いや換気の重要性、病気になる仕組みなど興味を持ってくれる子も増えました。これは、子どもたちが元気に毎日を過ごすための第一歩だなと感じています。

●これから採用試験を目指す皆さんへ

これから採用試験を目指す皆さんには、たくさんの人と出会ってほしいなと思います。学校での友達、ボランティア先での養護教諭や子ども、アルバイト先でのスタッフ。いろんな価値観を持っている人と話して、自分自身の視野を広げて下さい。保健室では、いろんな問題を抱えた子どもたちが来ます。その子たちの親、教職員との関係を上手く繋ぐことが大切です。養護教諭に求められることは多くなっています。人との出会いを大切に、色々な経験をしてほしいなと思います。養護教諭の教員採用試験は倍率が高く、勉強がつらいこともあると思います。周りの友達と、励ましあいながら、実技や面接練習に励んで下さい。たまには、息抜きも必要です。自分の1日の勉強のサイクルを作り、無理なく頑張って下さい。みなさんが、養護教諭になるという夢を叶えられるよう、応援しています。


大阪市養護教諭(14期生Oさん)

1.実際に養護教諭として働いてみて

●大変なこと

自分の思っていた以上に事務的な職務が多く、子どもの来室対応は一部に過ぎないことを改めて感じました。また、同じ業務をこなす人が校内に1人も居ないことから、分からないことを聞きたいときに気軽に聞くことができず、赴任したばかりの時は心細く感じました。ただ、同じ区内の養護教諭や指導養護教諭の先生方に電話で聞くこともできたので、無事に保健行事を乗り切ることができています。

●やりがい

子ども達との関わりが日々の癒しになっています。また、養護教諭同士の横のつながりは強く、実践例などを教えて頂けてとても勉強になっています。

2.コロナ問題で苦労していること

本来なら、前任の先生からの引き継ぎ通りに保健行事を進めていけば良かったはずなのですが、今年はそうはいかず、発育測定1つとっても、例年通りにはいきませんでした。学校医の先生方が関わる保健行事等は特に対応に悩みました。近隣校の養護教諭の先生にお電話したり、前任の先生に聞いたり、学生時代にボランティアでお世話になった養護教諭の先生に聞いたりした内容を自校でも実施可能な形にして対策を考えていきました。いきなり施設の消毒作業等の感染拡大防止対策を1人で考え、教職員の方々を巻き込んで進めていかなければいけなかったので、戸惑うことも多かったです。また、感染症対策に対する教職員の方々の意識の差も大きく、対応に困りました。

3.これから採用試験を目指す皆さんへ

現場に出ると、新任であったとしても、専門知識を持っている者として、先生方から色々聞かれる機会がとても多いです。採用試験を目指して学んでいること(特に感染症や健康診断・救急処置等)は、現場ですぐ必要とされる対応に直結する知識ばかりなので、しっかり学んでおくと安心だと思います。
私は学校休業が明けて、通常登校が始まってすぐに、意識を失って15分目覚めなかった児童の対応がありました。自分がこれから出会う子ども達のために、つけておく知識であると捉えれば、採用試験の勉強に対しても自然とモチベーションも上がると思います。
私が採用試験に向けて勉強していた時や、赴任先が決まった3月に勉強していた時に意識していたことは、単語だけ暗記とか、言葉だけ暗記…ではなく、実際に自分が現場に出たらこの知識をどんな風に使うだろう。その時はどんなことまで知っておかなければいけないだろう。(もし保護者に聞かれたら?教職員に聞かれたら?自分が会議で提案する機会ができたら、何て説明しようか…等)と想像して、関連のあることも一緒に勉強していくようにしていたことです。知識を使う場面を想像していくことで、点と点の知識がつながり、線になっていきました。採用試験前の勉強もこのようにしていけば、筆記だけでなく面接や実技・模擬授業にもその知識が活かせるようになると思います。
現場に出ると、もっと学びを深めたいと感じることばかりですが、慣れない日々の執務に追われて、なかなか勉強する時間が取れません。今は知識をつける絶好のチャンスだと思って頑張って下さい。


大阪府養護教諭(14期生Iさん)

1.実際に養護教諭として働いてみて

命を預かるお仕事なので、すごく責任を感じて怯んでしまいそうになる時もある、というのが働いてみての素直な感想です。ですが、管理職やペアの養護教諭をはじめ、多くの先生が保健室に来てくれて助けて下さるので、そういう点ではとても安心して働ける環境でもあります。また、子どもと接するこの職業は本当に毎日新鮮で楽しいとも思っています!

2.コロナ問題で苦労していること

コロナの感染予防の徹底のために行う仕事はとても多いです。健康診断もいつも通りには行うことができないので、日程の再調整や実施方法について管理職にたくさん相談することがあります。また、コロナ差別の問題にも養護教諭が関わることが多く、掲示物やほけんだよりでの啓発、学年集会でのパワーポイントを使ったお話を行いました。人に伝えるって本当に難しい…。
こんな感じで毎日仕事をしているのですが、今年は新任研修の多くがweb研修に変更になっているので、通常業務をこなしながら、研修を隙間の時間に受講し、レポートの提出を期日までに行うことが1番コロナの影響で苦労しているかもしれません。

3.これから採用試験を目指す皆さんへ

法律問題についての試験勉強は、過去の試験で出た法律だけを集めたり、実際に穴埋めになっていたところなど、法律はこれだけを覚えるって決めて、最初に過去問を見て、全文を検索し写したりしました。
採用試験の問題は、実際に養護教諭になって働く上での基礎です。本当はもっともっと知らなくちゃいけないこと、考えなければいけないことがあることを働いて気づきました。しかし、基礎があると、そこから応用して考えることができますし、初心に戻って勉強することができます。そして、頑張って勉強したことは必ず自信にもつながると思います。ぜひ、悔いのないように教員採用試験に臨み、養護教諭として一緒に働けることを楽しみにしています。


兵庫県養護教諭(12期生Eさん)

1.実際に養護教諭として働いてみて

実際に学校現場で働いてみて、1年目で苦労したことは、養護教諭が学校に一人しかいないため、分からないことをすぐに聞くことが難しいことです。指導の先生が学校内にいるわけではないので、近隣の先生に何度も電話をして確認しました。着任して2日目で、その1年間の保健室の進め方を提案しなければならなかったり、健康診断をすぐに進めなければならなかったりします。何より1番驚いたのは、事務作業の多さです。何をいつまでに提出しなければならないのかをリストに書いて、1つずつ消していくなどの工夫が必要だと感じました。
2年目以降は、1年目を振り返り、前の先生のやり方から、徐々に自分のやり方を考えて進めることができます。児童生徒とのかかわり方も1年目の反省を生かすことができるので、よりかかわることができます。
精神的に不安の強い児童の来室が多く、心の面での支援を担任の先生と密に話しながら行う必要があると感じます。また、必要に応じてスクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)にもつなげることも大切なのだと感じました。

2.コロナ問題で苦労していること

やはり感染症となると、養護教諭ということで、掃除の仕方や授業をどこまでしてよいのか、すべて聞かれます。文部科学省や教育委員会から出されたマニュアルを確認しますが、学校としての基準を細かく作らなければならなかったので、1回1回、学校医や薬剤師の先生に聞く必要があります。学校ごとに違うこともあるため、近隣の先生に聞くことで、より混乱してしまうことも多々ありました。常に新しい情報を取り入れつつ、報道に惑わされすぎないように、ずっと気を張っていなければなりませんでした。
また、体調不良者の対応も不安を抱えながら進めています。自宅で健康観察をしていない児童の健康観察を毎朝、何十人と行ないます。けがの処置も同時並行で行なうので、例年よりも朝にバタバタすることが多かったです。

3.これから採用試験を目指す皆さんへ

養護教諭の職務内容は本当に広く、からだの健康はもちろんのこと、近年ではこころの健康の事例も多いです。たくさんの児童が保健室に来室し、しんどさを訴えます。けがや疾患などの対応も必要ですが、広い目を持ち、常に先入観を持たずにかかわることがとても大切だと感じます。
養護教諭の試験は、個人面接や保健指導、実技など様々です。積極的に友達と練習したり、先生に指導していただけるようお願いしたりすることで、少しずつ力が着くと思います。私が思うポイントは、時間指定がなければ、質問に対して、長くても30秒、短いときは1文で答えるなど、長くならないように意識することだと思います。
実技は、今年度はコロナウイルス感染症の影響で十分はできないですが、実習室で練習ができるようになったら、空いている時を見つけて行ったり、物品を借りて、何度も友達同士で見せ合ったりすることで身に着くと思います。
筆記試験の対策は、東京アカデミーの分厚い参考書1冊をひたすら解きましたが、人それぞれ自分に合った勉強方法があるので、自分のやりやすい方法で、無理なく進めるのがよいのかなと思います。
試験に向かうにつれて、自分自身も周りも余裕がなくなり、精神的にしんどくなることがあります。無理をしすぎると続かなくなってしまうので、力を抜くときは抜きながら頑張って下さい。


京都府養護教諭(14期生Fさん)

1.実際に養護教諭として働いてみて、どんな感じですか?

コミュニケーション能力の必要性や、臨機応変に動くことが大切だと思いました。急に倒れた生徒や、虫に刺された…など。放課後まで生徒が来なかったけれど、部活になるとケガで来室することが増えたり、と何が起こるか分からない毎日です。幸い、私は、勤務校で複数配置なので、もう1人のベテランの養護教諭の姿を見ながら、それを自分ならどのように動くか、どんな処置がいいのか考えてみたり…。相方の養護教諭からご助言を頂き、その後自分なりに処置や対応をしています。保健や衛生に関して、養護教諭はかなり意見を求められるので、今ならばコロナについて、知識を身につけていないと自分が困ってしまいます。担任等の連携では、こちらから関わっていかないと情報が入ってこないときがあるので、出来るだけ1日1回は関わりを持つようにしています。

2.コロナ問題で苦労していることは何ですか?

コロナ問題で困っているのは、消毒をどこまで、いつまでしたらいいのか、ということです。文部科学省から出ている新しい生活様式に記載されている内容が簡潔で、「無理のない程度に~」などと書かれているので、各学校判断になっていて、少し困っています。
それから、行事が、例年と異なっていること。体育祭や文化祭、修学旅行も行っていいものなのか…。生徒のことを考えると、させてあげたい反面、感染症対策としてやはりしないほうがいいのか…。最終的に判断するのは管理職ですが、養護教諭にも意見が求められます。
また、今年が初めての勤務のため、例年通りの、普段の勤務校での動きが分かりませんので、コロナ禍でほとんどの行事が中止や延期になっていて、「いつも通り」とか、「去年みたいに」と言われると、困ってしまいます。それに、近くの学校の養護教諭とお会いして、意見を交流する機会が少ないので、他の学校の様子等を知ることが少ないです。

3.これから採用試験を目指す人へ

自分は何が得意で、何が苦手かを知っておくことです。そこから、できることの方を完璧に仕上げるのか、苦手を克服するか考えて勉強や対策をするといいのではないかと思います。
それから、勉強をするときのメリハリをつけることです。ダラダラと勉強していても、だらけてしまいます。この問題集をここまでしたら休憩、など時間を区切って行なうのもいいかもしれません。私は、家では誘惑が多いので、全く勉強せず、基本的に大学に来て勉強していました。
そして、合格後の自分を思い浮かべることです。もしかしたら受かっているかもしれない、受かっていたら、これからの自分はこんなことができる、など楽しく考えてみるのもいいと思います。この時期に応援してくれていた家族や先生達に良い報告をしよう、喜んでくれる姿を見たいと思いながら勉強していました。試験勉強をしているときは、先が見えなくて不安も多いと思いますが、みんな同じです。後悔しないように、過ごして下さい。


大学HPの「合格者から後輩へのメッセージ」を見る

大学公式HPに各地域の卒業生からのメッセージをたくさん掲載しています。是非ご覧ください。