卒業生からのメッセージ
大阪府養護教諭(13期生Oさん)
2019年に健康科学科を卒業し、現在は大阪府で養護助教諭をしています。
部活顧問も担当し、忙しい毎日ですが、生徒たちにパワーをもらいながら毎日楽しく仕事をしています。
養護教諭という仕事は様々な力を必要とし、楽しいながら大変な一面もありますが、とてもやりがいのある仕事です。教員に関わらず、人を相手に仕事をする職業は、明確な正解がありません。だからこそ、自分の中で毎日模索しながら仕事をし、子どもたちと過ごす毎日はとても充実しています。
養護教諭を目指す高校生の皆さんに今頑張ってもらいたいこと、それは「努力する力」を身につけることです。勉強・部活・趣味など何でも構いません。コツコツと継続的に努力する力を身につけてください。成功のために努力する、と思いがちですが、是非自分の成長のために努力をしてみてください。その経験や力は必ず、大学生になったあとも、養護教諭になったあとも必ず生きてきます。様々な経験をし、豊かな経験をたくさん積んで活躍されることを心から応援しています。
夢に向かって進む仲間と切磋琢磨して、楽しい学校生活を送ってほしいと思います。
大阪市内私立高校養護教諭(18期生Oさん)
私は2022年度に卒業し、現在は大阪市内の私立高校で養護教諭として勤務しています。
関西福祉科学大学 健康科学科で学ぶことができてよかったと思うことは、困った時に相談できる環境が整っていてサポート体制が充実していることです。私は在学中、困った時や悩んだ時、先生にその都度相談し、アドバイスをいただいていました。そのおかげもあり、養護教諭・保健高等教諭・第1種衛生管理者・准学校心理士の免許を取得し、卒業することができました。働き始めて、改めてサポート体制が整っていたことに気づき、感謝しています。
是非皆さんも同じ夢に向かって進む仲間と切磋琢磨して、楽しい学校生活を送ってほしいと思います。
大阪市内私立高校養護教諭(16期生Iさん)
私は、大阪府の私立学校で養護教諭として勤務しています。
大学生活では、様々な勉強をしました。特に印象に残っているのがインターンシップです。大学在学中、自分のやってみたい仕事をもう一度考えたいと思い履修しました。学校では主に子供たちと関わる時間が長いですが、大人へのビジネスマナーも必須です。
インターンシップでは教習所に行き、幅広い年代の方と関わることが出来ました。
福科大ではどんな進路を選択しても、必ず教職員の方がサポートしてくださいますので、いろんなことにチャレンジしてほしいです。
和歌山県養護助教諭(17期生Mさん)
私は2023年3月に卒業し、養護助教諭として和歌山県の中学校で勤務しています。来年度には統合・閉校が決まっています。
私は採用試験に合格していないので、あまり偉そうなことは言えませんが、講師として経験を積むことはとても大切なことだと思います。やってみないと分からないこともたくさんあります。学校で関わる人は、児童生徒や保護者、教職員など年齢も立場も多岐にわたります。学生のうちにたくさんの人に出会って、自分の価値観の幅を広げてほしいと思います。そして、保護者以外の大人で、子どもたちと関わりが深いのは教員であると思っています。
色々な世界を見て、人生の先輩として、子どもたちに健康の大切さや生きることの楽しさを伝えてほしいと思います。
体調に気をつけて、一緒に頑張りましょう!
関西福祉科学大学 大学院生(17期生Uさん)
●大学院に進学したきっかけ
私は、健康科学科を卒業後、大学院に入学しました。4年間、養護実習やボランティア活動、アルバイトを通じて、たくさんの子ども達と接しました。子ども達からたくさん学び、心のケアの重要性を感じ、大学院に進学することを決めました。
●実際に大学院へ進学してみて
大学院での学びは、講義形式で授業を受けるのではなく、自らの考えを発表することが中心です。また、実習が充実しており、大学内に併設されている心理教育相談センターで日々、実習に励んでいます。春からは、大阪府の高等学校での実習や医療機関での実習もあり、学外実習でもっと学びを深めていこうと考えています。
大学院卒業後は、健康科学科で学んだ養護教諭の専門的な知識に加え、公認心理師資格を取得し、様々な角度から子ども達について考えられる養護教諭を目指しています。
●後輩へのメッセージ
最後に、子ども達と接する機会を大切にしてください。子ども達と接していて、学べることはたくさんあります。健康診断ボランティアや小学校での保健室ボランティアなど、今ある時間を使って挑戦してみてください。
兵庫県養護教諭(14期生Hさん)
私は兵庫県の養父市で、採用2年目の養護教諭として働いています。大学4年間の中で得た友人は大切な存在で、よく電話をしたりごはんに行ったりして近況報告をし合っています。
学外でも保健室ボランティアなどに積極的に出向き、「大学生のうちしかできないこと」を常に考えて貪欲にチャレンジしてきました。健康学科でできた友人は多くの苦楽を共にしてきた仲間です。日々の授業、たくさんのレポート、大変だった定期試験、実習。そして採用試験と数々の苦難を切磋琢磨して共に乗り越えてきました。先輩はいつも話を聞いて支えてくれるし、保健室ボランティアで出会った養護教諭の先生は今でも指針になっています。
今から養護教諭を目指すみなさんもそんな仲間に出会い、戦友として誇れる友人たちと出会える大学生活になるよう願っています。
大阪市養護教諭(16期生Yさん)
私は大阪市の小学校で養護教諭として働いています。
大学4年間では、授業で養護教諭の専門的な知識を学ぶだけでなく、実習やボランティアを通してたくさんの経験をすることができました。こうして夢だった養護教諭として働くことができたのは、いつも親身になってサポートしてくれた先生方や、健康科で出会い、一緒に頑張れた友達のおかげだと思います。
養護教諭の仕事は幅広く、子どもたちの健康問題も近年多様化しています。
大変なことも多いですが、毎日たくさんの子どもたちの笑顔に出会えることが、私のやりがいです。
関西福祉科学大学 大学院生(17期生Nさん)
●大学院について
公認心理師の資格を持った養護教諭として働きたいと大学生時代に考えていたため、公認心理師の資格取得を目指して大学院へ進学しました。大学院では、毎日の講義だけでなく、ロールプレイなどを行いながら心理技術を身につける実践演習などが多いです。大学よりも学問が高度になり、求められることも高くなったかなと思いました。
●実際に大学院へ進学してみて
進学してみて、知識や技術を身につけなければならないことが多く、楽しく面白い反面、自分自身の心理学に対しての知識や実践力の浅さがわかり、苦労していることも多いです。「自分は心理学に向いていないのかもしれない、公認心理師の資格を取ることができるのか」など不安に感じることもあります。ですが、同じ健康科から進学した友人らや他の1年生と共に協力しながら頑張れています。
●後輩へのメッセージ
目指す目標は何がきっかけで変わるのかはわかりません。私のように、養護教諭を目指して大学へ進学したのに大学院へ進学しているという未来があるかもしれません。進路や自分自身の将来について考えるとき、教員採用試験の勉強をしているときなど、時々「自分は何をしたいのか、将来はどのように働きたいのか」を自問自答することが大切なのではないかと思います。私も大学生の時にたくさん考えて今に至っています。
また、考えすぎたり、頑張りすぎたりすると必ず疲れてしまい、何も手につかなくなると思います。時には肩の力を抜き休息すること、自分に甘くご褒美を与えながら無理をしない程度に頑張ることを頭の隅において、健康第一で頑張ってください!
兵庫県養護教諭(13期生Oさん)
●現在の仕事の紹介
大学卒業後、北海道で3年間養護教諭として勤め、今年度より地元である兵庫県に戻ってきました。現在は小学校で養護教諭をしています。北海道と兵庫県とでは、学校行事やシステム等も大きく違い、慣れるまでは大変ですが、どこの子どもたちもかわいくて、子どもたちと一緒に毎日楽しく学校生活を過ごしています。
●養護教諭のやりがいを感じるとき
子どもから「先生がいるから学校に来れている」と言われたときは、大きなやりがいを感じました。一方、保健室は教室復帰のためのステップと考えると、子どもにとって保健室が、居心地が良くなりすぎるのも良くないため、どう教室に繋げていくかが大変だなと感じています。そのため、どんなに些細なことでも担任の先生等と情報共有をして、“子どものために”の視点を忘れずに、話し合いをするように心がけています。
●コロナ問題で苦労していること
心がつかれている子どもが増えたように感じます。また、休校や学校行事の中止などで教員も子どもも先が見えず、不安になってしまっています。そのため、子どもたちが不安を感じた時に、リラックス法を行うことによって少しでも気持ちが楽になることを目的に、呼吸法や筋弛緩法などのリラックス法を朝の時間に行ってもらう活動を取り入れたりしています。
●後輩へのメッセージ
大学 4 回生の時は、小学校と中学校の保健室ボランティアに行かせていただいて、そこで多くのことを学びました。働いてからその経験が本当に役に立っていると実感します。
採用試験を乗り越えるためには、体力が必要です。体調を崩さないように、健康第一でがんばってください。
大阪市養護教諭(16期生Yさん)
●養護教諭を目指したきっかけ
わたしは今年の4月から大阪市の小学校で養護教諭として働いています。
養護教諭を目指し始めたのは高校2年生の夏ごろ、もともと看護師の仕事に興味があったことや子どもが好きだったこともあり、養護教諭という仕事に興味を持ちました。
●大学4年間を通して
大学4年間では、授業で養護教諭の専門的な知識を学ぶだけでなく、実習やボランティアを通してたくさんの経験をすることができました。夢だった養護教諭として働くことができたのは、いつも親身になってサポートしてくれた先生方や、一緒に頑張れた友達のおかげだと思います。
●養護教諭のやりがいを感じるとき
養護教諭として、毎日たくさんの子どもたちの笑顔に出会えることがわたしのやりがいです。
京都府養護教諭(13期生Nさん)
●養護教諭のやりがいを感じるとき
たった1度きりの保健指導の内容を、2年が経過しても覚えてくれていた子がいる時は本当に驚きました。
保健指導の内容は、健康に関わる事なので、覚えていてほしい事ではあるのですが、毎年同じ話をしてても、そんな話あったっけ?という反応が多いのが事実です。
嬉しかったと同時に、もっとたくさんの子どもの記憶に残るような指導がしたいと思う瞬間でした。
また、長い年数に継続して子どもの成長を関わりながら見守っていけるのが養護教諭の特権だと思います。
一筋縄ではいかない事が多いですが、その子にとって良い方向に歩む為の時間を一緒に過ごし、少しでも支えになれていたのかなとやりがいを感じます。
保健室で泣いてた子が、時間はかかったけれど、みんなと一緒に頑張っている姿を見ると、今度は私の方が泣いてしまう時が多いです。
大阪市養護教諭(14期生Oさん)
●現在の仕事の紹介
4月から6月いっぱいまでは、定期健康診断を進めながら児童の来室対応などを行っています。本校はケガや体調不良を訴える児童が多く、1日に30~40名ほどの来室がありますが、忙しい日々の中で子どもたちとの関わりが私の癒しになっています。
●実際に働いてみて(やりがい、苦労していること)
養護教諭は学校に基本的に1人しかいないので「一人職」の難しさは日々感じています。また、コロナウイルスに関わる対応も保健室が関わることが多く、日々変化する情報に混乱することもありました。
私は「心と体が潤う保健室」を目指しています。しんどそうな表情で来室した児童が、保健室で過ごし表情が明るくなって教室へ戻っていく姿を見送る時は自分の気持ちも前向きになります。また、「先生がいるから体育でこんな技にチャレンジできたよ!」と報告に来てくれた児童の言葉が最近嬉しかった出来事の1つです。保健室では全校の児童と個別に関わることができるので、一人一人の成長をそばで見守ることができる点も魅力的だと思います。
●後輩へのメッセージ
採用試験の自分に合った勉強法は一人一人違うと思いますが、私のしていたことは過去問を最低でも5年分解き、参考書を購入してその一冊を何周もやりこみました。問題を繰り返し解くことで、確実に自分の知識が増えている実感ができるので自信にもなると思います。面接対策は大学で友人と集まって練習し、先生方に何度も練習を見て頂きました。
採用試験の勉強も大切ですが、大学でしか経験できないこともあります。採用試験に合格することが最終目標ではなく、自分の理想とする養護教諭像になることが目標でしょうから、時間がある学生の間にいろいろな経験をして、たくさんの価値観に触れることも大切なことです。学校現場で出会う児童は様々な背景を抱えています。様々な視点から子どもを捉えるためにも多くの価値観に触れてほしいなと思っています。
大阪府養護教諭(11期生Tさん)
養護教諭として働く中で、けがや、体調不良の子どもを対応した後に「ありがとう」ということばをもらった時や、子どもたちのサポートを行う中で、悩むことや困難なこともありますが、先生方と協力していきながら子どもの成長を実感した時は、大変だったこと以上にとてもやりがいを感じます。また、この大学に入学し4年間ともに学び、同じ夢をもつ友人達に出会えたことで、現在、現場で働く上でも困った時に相談をしたり連絡をとりあったりと、とても心強い存在です。
和歌山県養護教諭(12期生Nさん)
●実際に養護教諭として働いてみて
着任した日のことは今でも鮮明に覚えていて、引継ぎの資料を見ながら、必死で健康診断の準備をしていました。養護教諭は、基本的に一人職です。前任の先生に何回も電話し、効率よく進むよう、毎日必死でした。今は、3年目になり、少し慣れてきたところです。
また養護教諭は、家族や友達関係で精神的にしんどい子など、さまざまな背景を抱える子たちと関わることが多いです。そのため、担任やカウンセラー、児童相談所の方など、様々な人とうまく連携をとることも大切で、日々情報共有を意識して働いています。大変なことや、悩むこともたくさんありますが、「先生と話しができて、元気出たから、頑張ってくる!」とか、「先生が手当てしてくれたから、元気になったよ!」など、子どもたちの一言一句に励まされ、やりがいを感じています。
●コロナ問題で苦労していること
新型コロナウイルスによる、今までとは違う「新しい生活」にみなさんも戸惑っていることと思います。実際に私の勤務している小学校でも、行事の中止や変更、授業スピードが速くなるなど、学校生活にはたくさんの変化がありました。今回のような感染症については完璧なマニュアルがなく、学校の規模や地域によって対応がバラバラなことも多いので、学校の実情に合わせて感染症対策をしていくのは、負担でした。
しかし、一方で、子どもたちが健康について深く考えてくれる機会は増えました。手洗いや換気の重要性、病気になる仕組みなど興味を持ってくれる子も増えました。これは、子どもたちが元気に毎日を過ごすための第一歩だなと感じています。
●これから採用試験を目指す皆さんへ
これから採用試験を目指す皆さんには、たくさんの人と出会ってほしいなと思います。学校での友達、ボランティア先での養護教諭や子ども、アルバイト先でのスタッフ。いろんな価値観を持っている人と話して、自分自身の視野を広げて下さい。保健室では、いろんな問題を抱えた子どもたちが来ます。その子たちの親、教職員との関係を上手く繋ぐことが大切です。養護教諭に求められることは多くなっています。人との出会いを大切に、色々な経験をしてほしいなと思います。養護教諭の教員採用試験は倍率が高く、勉強がつらいこともあると思います。周りの友達と、励ましあいながら、実技や面接練習に励んで下さい。たまには、息抜きも必要です。自分の1日の勉強のサイクルを作り、無理なく頑張って下さい。みなさんが、養護教諭になるという夢を叶えられるよう、応援しています。
大阪市養護教諭(14期生Oさん)
1.実際に養護教諭として働いてみて
●大変なこと
自分の思っていた以上に事務的な職務が多く、子どもの来室対応は一部に過ぎないことを改めて感じました。また、同じ業務をこなす人が校内に1人も居ないことから、分からないことを聞きたいときに気軽に聞くことができず、赴任したばかりの時は心細く感じました。ただ、同じ区内の養護教諭や指導養護教諭の先生方に電話で聞くこともできたので、無事に保健行事を乗り切ることができています。
●やりがい
子ども達との関わりが日々の癒しになっています。また、養護教諭同士の横のつながりは強く、実践例などを教えて頂けてとても勉強になっています。
2.コロナ問題で苦労していること
本来なら、前任の先生からの引き継ぎ通りに保健行事を進めていけば良かったはずなのですが、今年はそうはいかず、発育測定1つとっても、例年通りにはいきませんでした。学校医の先生方が関わる保健行事等は特に対応に悩みました。近隣校の養護教諭の先生にお電話したり、前任の先生に聞いたり、学生時代にボランティアでお世話になった養護教諭の先生に聞いたりした内容を自校でも実施可能な形にして対策を考えていきました。いきなり施設の消毒作業等の感染拡大防止対策を1人で考え、教職員の方々を巻き込んで進めていかなければいけなかったので、戸惑うことも多かったです。また、感染症対策に対する教職員の方々の意識の差も大きく、対応に困りました。
3.これから採用試験を目指す皆さんへ
現場に出ると、新任であったとしても、専門知識を持っている者として、先生方から色々聞かれる機会がとても多いです。採用試験を目指して学んでいること(特に感染症や健康診断・救急処置等)は、現場ですぐ必要とされる対応に直結する知識ばかりなので、しっかり学んでおくと安心だと思います。
私は学校休業が明けて、通常登校が始まってすぐに、意識を失って15分目覚めなかった児童の対応がありました。自分がこれから出会う子ども達のために、つけておく知識であると捉えれば、採用試験の勉強に対しても自然とモチベーションも上がると思います。
私が採用試験に向けて勉強していた時や、赴任先が決まった3月に勉強していた時に意識していたことは、単語だけ暗記とか、言葉だけ暗記…ではなく、実際に自分が現場に出たらこの知識をどんな風に使うだろう。その時はどんなことまで知っておかなければいけないだろう。(もし保護者に聞かれたら?教職員に聞かれたら?自分が会議で提案する機会ができたら、何て説明しようか…等)と想像して、関連のあることも一緒に勉強していくようにしていたことです。知識を使う場面を想像していくことで、点と点の知識がつながり、線になっていきました。採用試験前の勉強もこのようにしていけば、筆記だけでなく面接や実技・模擬授業にもその知識が活かせるようになると思います。
現場に出ると、もっと学びを深めたいと感じることばかりですが、慣れない日々の執務に追われて、なかなか勉強する時間が取れません。今は知識をつける絶好のチャンスだと思って頑張って下さい。
大阪府養護教諭(14期生Iさん)
1.実際に養護教諭として働いてみて
命を預かるお仕事なので、すごく責任を感じて怯んでしまいそうになる時もある、というのが働いてみての素直な感想です。ですが、管理職やペアの養護教諭をはじめ、多くの先生が保健室に来てくれて助けて下さるので、そういう点ではとても安心して働ける環境でもあります。また、子どもと接するこの職業は本当に毎日新鮮で楽しいとも思っています!
2.コロナ問題で苦労していること
コロナの感染予防の徹底のために行う仕事はとても多いです。健康診断もいつも通りには行うことができないので、日程の再調整や実施方法について管理職にたくさん相談することがあります。また、コロナ差別の問題にも養護教諭が関わることが多く、掲示物やほけんだよりでの啓発、学年集会でのパワーポイントを使ったお話を行いました。人に伝えるって本当に難しい…。
こんな感じで毎日仕事をしているのですが、今年は新任研修の多くがweb研修に変更になっているので、通常業務をこなしながら、研修を隙間の時間に受講し、レポートの提出を期日までに行うことが1番コロナの影響で苦労しているかもしれません。
3.これから採用試験を目指す皆さんへ
法律問題についての試験勉強は、過去の試験で出た法律だけを集めたり、実際に穴埋めになっていたところなど、法律はこれだけを覚えるって決めて、最初に過去問を見て、全文を検索し写したりしました。
採用試験の問題は、実際に養護教諭になって働く上での基礎です。本当はもっともっと知らなくちゃいけないこと、考えなければいけないことがあることを働いて気づきました。しかし、基礎があると、そこから応用して考えることができますし、初心に戻って勉強することができます。そして、頑張って勉強したことは必ず自信にもつながると思います。ぜひ、悔いのないように教員採用試験に臨み、養護教諭として一緒に働けることを楽しみにしています。
兵庫県養護教諭(12期生Eさん)
1.実際に養護教諭として働いてみて
実際に学校現場で働いてみて、1年目で苦労したことは、養護教諭が学校に一人しかいないため、分からないことをすぐに聞くことが難しいことです。指導の先生が学校内にいるわけではないので、近隣の先生に何度も電話をして確認しました。着任して2日目で、その1年間の保健室の進め方を提案しなければならなかったり、健康診断をすぐに進めなければならなかったりします。何より1番驚いたのは、事務作業の多さです。何をいつまでに提出しなければならないのかをリストに書いて、1つずつ消していくなどの工夫が必要だと感じました。
2年目以降は、1年目を振り返り、前の先生のやり方から、徐々に自分のやり方を考えて進めることができます。児童生徒とのかかわり方も1年目の反省を生かすことができるので、よりかかわることができます。
精神的に不安の強い児童の来室が多く、心の面での支援を担任の先生と密に話しながら行う必要があると感じます。また、必要に応じてスクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)にもつなげることも大切なのだと感じました。
2.コロナ問題で苦労していること
やはり感染症となると、養護教諭ということで、掃除の仕方や授業をどこまでしてよいのか、すべて聞かれます。文部科学省や教育委員会から出されたマニュアルを確認しますが、学校としての基準を細かく作らなければならなかったので、1回1回、学校医や薬剤師の先生に聞く必要があります。学校ごとに違うこともあるため、近隣の先生に聞くことで、より混乱してしまうことも多々ありました。常に新しい情報を取り入れつつ、報道に惑わされすぎないように、ずっと気を張っていなければなりませんでした。
また、体調不良者の対応も不安を抱えながら進めています。自宅で健康観察をしていない児童の健康観察を毎朝、何十人と行ないます。けがの処置も同時並行で行なうので、例年よりも朝にバタバタすることが多かったです。
3.これから採用試験を目指す皆さんへ
養護教諭の職務内容は本当に広く、からだの健康はもちろんのこと、近年ではこころの健康の事例も多いです。たくさんの児童が保健室に来室し、しんどさを訴えます。けがや疾患などの対応も必要ですが、広い目を持ち、常に先入観を持たずにかかわることがとても大切だと感じます。
養護教諭の試験は、個人面接や保健指導、実技など様々です。積極的に友達と練習したり、先生に指導していただけるようお願いしたりすることで、少しずつ力が着くと思います。私が思うポイントは、時間指定がなければ、質問に対して、長くても30秒、短いときは1文で答えるなど、長くならないように意識することだと思います。
実技は、今年度はコロナウイルス感染症の影響で十分はできないですが、実習室で練習ができるようになったら、空いている時を見つけて行ったり、物品を借りて、何度も友達同士で見せ合ったりすることで身に着くと思います。
筆記試験の対策は、東京アカデミーの分厚い参考書1冊をひたすら解きましたが、人それぞれ自分に合った勉強方法があるので、自分のやりやすい方法で、無理なく進めるのがよいのかなと思います。
試験に向かうにつれて、自分自身も周りも余裕がなくなり、精神的にしんどくなることがあります。無理をしすぎると続かなくなってしまうので、力を抜くときは抜きながら頑張って下さい。
京都府養護教諭(14期生Fさん)
1.実際に養護教諭として働いてみて、どんな感じですか?
コミュニケーション能力の必要性や、臨機応変に動くことが大切だと思いました。急に倒れた生徒や、虫に刺された…など。放課後まで生徒が来なかったけれど、部活になるとケガで来室することが増えたり、と何が起こるか分からない毎日です。幸い、私は、勤務校で複数配置なので、もう1人のベテランの養護教諭の姿を見ながら、それを自分ならどのように動くか、どんな処置がいいのか考えてみたり…。相方の養護教諭からご助言を頂き、その後自分なりに処置や対応をしています。保健や衛生に関して、養護教諭はかなり意見を求められるので、今ならばコロナについて、知識を身につけていないと自分が困ってしまいます。担任等の連携では、こちらから関わっていかないと情報が入ってこないときがあるので、出来るだけ1日1回は関わりを持つようにしています。
2.コロナ問題で苦労していることは何ですか?
コロナ問題で困っているのは、消毒をどこまで、いつまでしたらいいのか、ということです。文部科学省から出ている新しい生活様式に記載されている内容が簡潔で、「無理のない程度に~」などと書かれているので、各学校判断になっていて、少し困っています。
それから、行事が、例年と異なっていること。体育祭や文化祭、修学旅行も行っていいものなのか…。生徒のことを考えると、させてあげたい反面、感染症対策としてやはりしないほうがいいのか…。最終的に判断するのは管理職ですが、養護教諭にも意見が求められます。
また、今年が初めての勤務のため、例年通りの、普段の勤務校での動きが分かりませんので、コロナ禍でほとんどの行事が中止や延期になっていて、「いつも通り」とか、「去年みたいに」と言われると、困ってしまいます。それに、近くの学校の養護教諭とお会いして、意見を交流する機会が少ないので、他の学校の様子等を知ることが少ないです。
3.これから採用試験を目指す人へ
自分は何が得意で、何が苦手かを知っておくことです。そこから、できることの方を完璧に仕上げるのか、苦手を克服するか考えて勉強や対策をするといいのではないかと思います。
それから、勉強をするときのメリハリをつけることです。ダラダラと勉強していても、だらけてしまいます。この問題集をここまでしたら休憩、など時間を区切って行なうのもいいかもしれません。私は、家では誘惑が多いので、全く勉強せず、基本的に大学に来て勉強していました。
そして、合格後の自分を思い浮かべることです。もしかしたら受かっているかもしれない、受かっていたら、これからの自分はこんなことができる、など楽しく考えてみるのもいいと思います。この時期に応援してくれていた家族や先生達に良い報告をしよう、喜んでくれる姿を見たいと思いながら勉強していました。試験勉強をしているときは、先が見えなくて不安も多いと思いますが、みんな同じです。後悔しないように、過ごして下さい。
私立中学校・高等学校養護教諭(13期生Nさん)
1.実際に養護教諭として働いてみて
複数配置ということもあり、1年の流れや行事について事前に教えていただけたので、初めての行事への不安もありましたが、落ち着いて取り組むことができました。また、来室した生徒について、養護教諭間で情報共有をして次回来室時にどちらの養護教諭が対応しても問題ないようにしています。そして来室した際の様子について、担任へ早めの連絡を心掛けています。保健室の仕事は思っていたよりもたくさんのことがありますが、生徒と接する日々はとても楽しく毎日が充実しています。
2.コロナ問題で苦労していること
感染症予防対策として生徒には、登校前に健康観察を行う、登校時の検温、マスクの着用、静かに食事をする、換気、手洗い、消毒などを行ってもらっています。どのようにすればこれらのことを毎日きちんと続けてもらえるのか、そして生徒自身に健康への意識を高めてもらえるのかが難しいと感じていました。継続した声掛けや先生方の協力もあり、今ではほとんどの生徒が取り組んでくれています。学校行事を行う際に、どのようなことに気を付ければいいか等、養護教諭の意見を聞かれることもあるので、日々情報収集を行っています。
3.採用試験を目指す後輩へのメッセージ
採用試験へ向けて、筆記試験の勉強や実技・面接試験の対策をしていることと思います。それに加えて、もし可能であるなら健康診断のボランティアなどに参加して、実際の保健室を見てほしいと思います。実際に学校現場を見て、たくさんの経験をしたことは、採用試験にも活かされますし、養護教諭として働いている現在とても役立っています。コロナ禍での採用試験ということで大変なことも多いと思いますが、頑張ってください。
大阪市養護教諭(14期生Oさん )
※2回目のメッセージ(2021.6.28追加 )
1.現在の仕事の紹介
毎日欠かさずあるのは児童の来室対応です。勤務校はケガが比較的多いので、病院受診をするようなケガが1日に複数件起こることもしばしばあります。また、現在は定期健康診断の時期なので、学校医の先生方と連携して、健康診断を進めているところです。校医先生も、子ども達も気持ちよくスムーズに進行できること、子ども達が自身の心身の健康に関心を持ち、健康に生きることの価値について考える機会にすることを目指して行っています。実際に健康診断が当日滞りなく進行できるように計画を立てたり、担任の先生方へ周知したり、事前指を行うこともあります。
日々の感染対策も行っています。大阪市は5月は児童が昼前に登校し、授業を受けて給食喫食後下校。という時期がありましたが、6月からは完全に通常登校になっています。ですので、校内の消毒作業なども先生方と協力して行っていいます。
2.実際に養護教諭として働いてみて
・大変なこと
養護教諭は学校に1人なので、一人職であることの難しさを感じることもありました。校内に自分と同じ専門性を持っていて、同じ業務をこなす人がいないことが心細く感じたこともあります。ただ、困った時は近隣の学校の養護教諭にアドバイスを頂いたり、学生時代に保健室ボランティアでお世話になった先生に教えて頂いたりできるので、横の繋がりにとても助けられています。
・やりがい
保健室での子どもたちとの関りが日々の癒しになっています。また、保健室では子どもたちと個別に関わることがほとんどなので、一人ひとりの子どもたちの成長をそばで感じることができて、とてもやりがいを感じています。また、個人的に今年は保健室から保健指導・掲示物・保健だよりなどを通じて子ども達や保護者の方々・教職員の方々へ発信するということの力を入れているのですが、実際に私が伝えたことを児童が実践してくれている姿をみると嬉しく思います。また、ケガの処置や、心や体の体調不良の対応をした児童が後日、「元気になったよ!」と報告に来てくれたり、学期末に「1学期もお世話になりました!」と児童が伝えに来てくれたり、「保健室は心がやすらぐねん」と休み時間にエネルギー補給に来る児童がいたり、そんなちょっとした出来事が私が日々嬉しく感じている出来事です。
3.コロナ問題で苦労していること
学校行事や定期健康診断など、例年通りに実施できないものが多く、1年目いきなり学校休業の状態で迎えたのですが、初年度は前年の通りに計画が立てられないことがほとんどでした。それは発育測定ひとつとっても、例年通りにはいかず自分にとっても大変な時期だったなあと振り返って思います。ただ、校内で試行錯誤していく中で先生方からご意見頂くことができたので、この時期が自分の学びにもなったと感じています。
また、コロナ渦で苦労した時に、ふと大学での学びを思い出して上手く仕事が進められたこともあり、大学時代には採用試験に向けた対策だけではなく、現場でも生きる知識を教えて頂いていたのだなあと改めて感じました。
4.採用試験を目指す後輩へのメッセージ
《どのようなことに注意して勉強すればよいか》
採用試験は受験する自治体によって内容が違いますが、筆記の勉強も面接対策も数をこなすことが大切だと思っています。私は在学中に大学の先生方に何度も面接対策などでお世話になりました。面接は特に自分一人ではなかなか対策ができないので、友達とも練習しましたが、先生方に見て頂くことで緊張感を持って練習することができました。
また、大学では筆記試験に向けた対策講座も開かれていて、大学の設備も整っているので、毎日朝から大学に行って勉強していました。大学に行けば同じ目標を持った友達と切磋琢磨することができたので、とても充実した時間だったなあと思います。
ひたすらに勉強していると、モチベーションの維持が難しく感じることもあるかと思いますが、自分が今学んでいることは、自分が現場に出てから出会う子ども達のために必要なことだと捉えていくとモチベーションを高く持ち続けることができると思います。
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大学公式HPに各地域の卒業生からのメッセージをたくさん掲載しています。是非ご覧ください。