【産業保健概論】上級生による学修サポート
健康科学科には産業保健概論という1年生講義があります。
この授業では「働く人の健康」とは何かについて様々角度から学びます。最終発表が必須となっています。
今年度は4年生のサポートを得て発表プレゼンを作成するという試みを実施しました。
1年生にとっては4年生から「動画を活用する」等といったアイデアをもらったり、学科のあれこれについて聞いたりできる貴重な機会となりました。
実はこの企画は、これから教育現場で働く4年生にとっても勉強の側面があります。
「教えすぎてもいけないし、しかし聞いたことには答えてあげないと・・・どこまでサポートしたらいいのか」等について考えるきっかけになったのではないでしょうか?
【産業保健概論での上級生による授業サポートの感想】
●下級生の授業サポートを行ってみて、どこまでアドバイスや手を貸してあげるのかを凄く迷いました。あまり口を出しすぎると、私の助言ばかりのパワーポイントや見せ方になるので、発表に関しての分からないところなどは自分たちで担当の先生に質問しに行くようにと言い、あくまで自分たちで作り上げるように、私なりに進めていきました。1年生は、パワーポイントの見せ方などもあまり分かっていないので、自分主体な見せ方をしている部分についてはアドバイスをしました。2つの班を見ることで、ある程度発表内容が決まってくると、その班に合ったアドバイスや訂正箇所を指摘することができましたが、初めの頃は、2つの班に似たような助言しかできなくて、難しいと感じました。あまりにも同じことを伝えると、どちらの班も同じような内容や見せ方になってしまうと思ったので、ここでも学生の質問などに答え、聞かれるまで「ここはこうしたらどう?」と自分からは言わず、学生の自主性を優先しました。【HIさん】
●産業保健概論の授業サポートを行ってみて、このような形で、後輩たちと関わる機会がなかなかないため、新鮮で楽しくサポートできました。4年間、様々な講義を通して学んだ知識や、発表経験、課題に対する視点などを活かすことができたと思います。パワーポイントにしても、どんな発表をするのかにしても、自分自身の中でたくさん案が出てきて、「この4年間で成長したな」と感じる部分もありました。また、サポート役として、1年生自身で課題点に気が付いてほしいという思いもあり、いかにヒントを与えるかが難しかったです。しかし、「これはどうかな?ここはどう思う?」と問いかける中で、気が付いてほしい点に気付いてくれた様子や、何かひらめいたように話し合いが進んでいく様子を見て、「やって良かったな」と思いました。私が下級生の頃は、先輩の話が最も身近で興味のわく話だったので、授業のことや教員採用試験のことなど、今後もこういった学年間での交流があればいいなと思いました。【SIさん】
●今回、1年生の発表のサポートをさせてもらい、改めて人に教えることの難しさを感じました。 私の中で描いている発表の流れは、あくまでも私個人の構想です。グループ皆で考えてもらうためには、どのように伝える方法が良いのか悩みました。 しかし、一例として写真を撮ることや、作成した動画を見せると、1年生の中からどのようなことがしたいなどの具体的な案が出てきたので、お互い手探り状態であったと気づきました。 発表のことだけでなく、養護教諭の正式採用と常勤講師の違いを聞く機会が1年生にあって、羨ましいなと正直感じました。 色々な経験が聞ける縦のつながりも大切だと卒業を目前に感じているので、その機会が早いうちからあった1年生は本当に得だと思います。 発表当日は行くことができませんでしたので、各班の最終仕上がりを見ることはできませんでしたが、この発表を通して、少しでも発表の仕方や雰囲気を楽しみながら掴むことができたのではないかと考えています。 【NKさん】
●今回の授業サポートでは、9班と10班を担当し、私が1年生をサポートする立場となりました。9班は、4人揃っており、また、その4人で段取りを決め、どうしたらよいか考え、意見を出し合っていました。私からも何個か意見を出し、4人の中で出ていない意見にプラスアルファーすると、また、それを加え、話し合い、4人でのグループワークが行われていました。10班は、2人欠席のため、2人班となり、少し心配もありましたが、2人の意見を聞きながら、その意見に対し、付け加えた案を提案すると、お互い意見を出し合っていました。何をテーマにして、それを周りにどのように伝えたいか、はっきりさせ、それぞれ、自分達がテーマにしたところを写真撮りに行くなど、まだ、慣れていないパワーポイントを使って、まとめることができていたと思います。発表は実際に見ることはできませんでしたが、2班それぞれ、お互いに協力し合って、グループワークが行われていたと思います。【MMさん】
●今回のサポーターをしようと思ったきっかけは、他の学年を授業の様子を見てみたいと言う気持ちがあったからです。自分たちの学年が、なかなか騒がしいと評判だったようなので、学年の気質を比べる良い機会だなと思いました。いざ授業に関わってみると、雰囲気にそこまで大きな差は無いなと思いましたが、発表への取り組む姿勢や、自分たちで考える力が少し欠けているように感じました。質問の内容なども、私に問題解決方法を求め、自分たちで答えを導こうとしていませんでした。私が答えてしまうと、その子たちの発表にはなりません。せっかく自分の意見をアピールできる場であるのに、勿体ないなと感じました。結局、私はヒントだけを与え、普段とは違い、多くは語りませんでした。「なぜ、自分たちで考えることができないのか」とだけ聞きたいなと思いましたが、それは圧力を与えてしまうと思ったのでやめておきました。もっと臨機応変にしていく必要があると感じています。(HAさん)
●今回、授業補助をしてみて、自分の1年生の頃を思い出して懐かしく感じました。それと同時に、4年間で自分の視野や考え方の変化にも気づくことが出来ました。例えば、タバコを題材をした班は、喫煙者を隔離することに注目して壁を作る、喫煙所をBOX化するなどの解決案を出していました。それが出来ればいいですが、コスト面や現実的にどうかと言われれば、具現化出来る確率は低いでしょう。そこで私は、「喫煙者の意識改革はどう?」とアドバイスをしました。「養護教諭になる立場からもアプローチ出来るし…」ということを伝えました。そのことを1年生の意見を潰さないように伝えるのが難しいと感じましたが、うまく伝わってよかったです。自分が1年生の時、4年生とのパイプができたことが心強かったので、今回のことがいいパイプになっているのであれば良かったと思います。(YFさん)
●1年生と関わる機会は今までになかったため、とても新鮮で面白い体験でした。4年前は私も同じようにこの授業を受けて、この先の大学生活を楽しみにしていたのかと思うと、とても懐かしく感じたと同時に、もう卒業かと思うと寂しくも感じました。1年生に発表の仕方をアドバイスする際、自分が教える側の立場になっている時にふと思いました。4年間でこれだけのことを学ぶことができて、想像していた以上に大きく成長することができたのだと。授業サポートを行って以来、1年生の何人かが「連絡先教えてください」「教採について教えてください」と聞きに来てくれました。この授業サポートを行ったことによって、1年生とのパイプができたこと、若いエネルギッシュなパワーを吸収できたことを嬉しく思います。そして、月日が流れる早さを改めて感じ、もっと時間を大切にしようと実感しました。もしかしたら何年後かに養護教諭として今の1年生と一緒に働く日が来るかもしれません。それを楽しみに、私は4月から北海道で養護教諭として頑張っていきたいと思います。この大学のためなら、いつでも北海道から飛んできます!楽しかったです、ありがとうございました。【YOさん】
●産業保健概論の授業サポートをしました。1年生の考えたことは、4年生とは違う視点での考えなので非常に刺激になりました。また、活動的な1年生で自ら教室を出ていき、質問していることはすごいなぁと思いました。このサポートを通じて、私自身の復習をしながら、初心に帰ることができました。ありがとうございました。【YIさん】